鳩山町・鳩山町教育委員会では、平成22年度から鳩山中学校に35人学級制度を導入しました。
また、平成26年度からは小学校にも導入しています。
35人学級制度とは、1学級の児童・生徒数を最大35人とする制度で、1学級の児童・生徒数は法律や条例によって定めがあり、下記のとおりとなっています。
小学1年生 | 小学2年生 | 小学3〜6年生 | 中学1年生 | 中学2・3年生 | |
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日本の制度 | 35人 | 40人 | 40人 | 40人 | 40人 |
埼玉県の制度 | 35人 | 35人 | 40人 | 38人 | 40人 |
鳩山町の制度 | 35人 | 35人 | 35人 | 35人 | 35人 |
社会のIT化やグローバル化、少子化を背景に、学校教育に求められる内容や質が社会の変化に伴って多様化しています。
また、いじめや不登校など学校が抱える様々な課題を解決し、安心・安全な学校を作るためには、児童・生徒に寄り添ったきめ細やかな学習指導や生活指導、保護者との連携強化を図るなどの対策が極めて重要になってきています。
35人学級制度は、様々な課題を克服し、学校(学級)での人間関係を豊かにし、きめ細やかな指導をとおして、児童・生徒が健やかに成長することを目的に導入されました。
鳩山中学校に35人学級制度を導入して5年が経過したことから、成果と課題についての検証アンケートを行いました。
アンケートは、全ての教職員(68名)、5・6年生の児童とその保護者、中学生とその保護者(合計526名)にお願いしました。
回収率は、教職員は100%の68名で、児童・生徒と保護者は74.7%の393名でした。
成果と課題を以下のようにまとめ、児童・生徒の気持ちに沿った指導を更に推進し、教育委員会と学校が一体となって、保護者の期待に応えられる学校づくりに努力したいと思います。
35人学級の成果と課題についてのアンケートのお願い(依頼文) [PDF形式/161.06KB]
35人学級の成果と課題についてのアンケート結果(児童・生徒・保護者) [PDF形式/123.62KB]
35人学級 児童・生徒・保護者アンケート結果(グラフ) [PDF形式/254.78KB]
35人学級の成果と課題についてのアンケート結果(教職員) [PDF形式/134KB]
35人学級 教職員アンケート結果(グラフ) [PDF形式/102.22KB]
成果
- 教職員へのアンケート結果からは、学習指導面や生活指導面において大変有効であるとの肯定的な意見が殆どであり、全ての質問項目において90%を超える高い評価を受けている。教職員のほとんどが、35人学級制度の有効性を実感し、継続を強く望んでいる。
- 児童・生徒とその保護者へのアンケート結果からは、学力向上(74.6%)や生活指導の充実(79.2%)、教師と児童・生徒の人間関係の深まり(73.8%)などへの効果を認めると共に大きな期待をしていることが伺える。
- 鳩山中学校の現状は、学校全体に活気があり、「心技体」の調和のとれた生徒が育っており、県の学力調査や体力診断テストでは県内トップクラスに位置し、その効果が出ていると考える。
課題
- 保護者・教職員へのアンケート結果からは、35人学級のよさを更に伸ばす工夫が求められている。また、教員の指導力や資質の向上が制度以上に必須であることが指摘されている。常に初心に戻り、安心・安全な学校づくり、確かな学力の定着、信頼関係に基づいた授業の展開などに努め、保護者から信頼される学校づくりに更なる努力が必要である。
- 児童・生徒とその保護者へのアンケート結果からは、いじめなどの問題行動の防止(63.3%)や担任と保護者、保護者同士の連携の深まり(65.6%)には、それ程の効果を期待していないと思われることから、学級活動や保護者会のあり方について研究を深める必要がある。