平成22年度決算
平成23年第3回定例会(9月定例会)で、平成22年度決算が承認されました。この平成 22年度決算の特徴について述べてみたいと思います。
何といっても、約1億5千万円にのぼる財政調整基金への積み立てができたことです。鳩山町の財政の困難さは、借金をしすぎたわけではなく、基金の取り崩し体質にあることは、以前のコラム「数字で語る鳩山」で指摘してまいりました。事実、今年の6月には財務省 関東財務局より平成21年度決算段階で基金残高の水準は危機的状況であることを指摘されています。
ただ、この時点ですでに、平成22年度決算では、先ほど述べた財政調整基金へ約1億5千万円の積み立てが予定され、平成21年度決算段階の約2億8千万円から約4億3千万円へと1.5倍以上の基金残高となる見通しでした。大幅な改善といってよいでしょう。
では、この基金残高が少なすぎると何が問題となるのでしょう。とりわけ顕著なのが、東日本大震災のような予期せぬ災害に直面した時など、緊急に支出が必要な場合に対応できないことです。ほかにも理由はありますが、災害対策としても、必要な基金は確保しておくことが大切です。傾向として、災害の起きやすい地方ほど財政調整基金が積み立てられており、埼玉県のような災害の比較的少ないところでは、積み立てがそれほどではないようです。
かなり改善されたとはいえ、財政調整基金の残高は決して楽観できる状況にはありません。引き続き改善に努力してまいりたいと思います。