蚊を媒介する感染症の予防対策

梅雨から秋にかけて、蚊が発生する時期を迎えます。アジアや中南米など熱帯・亜熱帯地域を中心に蚊を介する感染症(デング熱、ジカ熱など)が多数報告されていますが、平成26年にはデング熱の国内感染が確認されました。蚊を介する感染症を防ぐためには、蚊に刺されないこと、蚊を増やさないこと(防除)が重要です。

蚊に刺されないようにしましょう

  • 屋外の蚊が多くいる場所で活動する場合は、長袖シャツ、長ズボンを着用し、裸足のサンダル履きを避け、できるだけ肌を露出しないようにしましょう。
  • 薄手の素材の衣服の上からや、足首、首筋などの小さな露出面でも刺されることがあるので、虫除け剤などを使用しましょう。
  • 網戸や扉の開閉をできるだけ減らし、蚊取り線香を昼間から使用するなど、できるだけ家の中への蚊の侵入を防ぎましょう。
  • もし、蚊が家の中に侵入した場合は、ハエ叩きやスプレータイプの殺虫剤などで直ちに駆除しましょう。
  • ジカウイルス感染症は胎児の小頭症との関連が指摘されていますので、特に流行地域へ渡航される妊婦の方は、蚊に刺されないように徹底してください。

蚊の防除について

平常時の蚊の防除対策については幼虫対策と成虫対策があります。成虫は広範囲に飛散するため個別の防除は作業量が増大するのに対して、幼虫は水域に集中 するため、効率的に防除できます。このため、防除対策では幼虫防除が重要となります。また、場所に応じた対応策をとることが蚊の発生防止につながります。

蚊の活動はその年度の気温にもよりますが、概ね10 月下旬で終息すると言われています。従って、防除対策も10月下旬頃まで実施することがひとつの目安となります。 

また、蚊のライフサイクルは、例えばヒトスジシマカの場合、産卵後、数日から1週間で幼虫となり、その後、10日ほどで成虫になります。外気温にもよりますが、雌成虫の寿命は30日から40日となっています。

幼虫防除対策の例

1 汚水、雨水等の除去

  • 雨水マスの水抜きをする。
  • 空き缶、空ペットボトル、空きビン、古タイヤなどを撤去又はこれらに残る雨水、汚水を除去する。
  • 雨どい、側溝の排水やつまりを除去する。

デング熱を媒介するヒトスジシマカ(ヤブカ類)の幼虫は比較的小さい容器でも発生しますので留意が必要です。

2 清潔な水の確保

  • なくせない水たまり等は定期的に清掃や水の交換等を行い、ボウフラの発生を防ぐ。
  • 植木鉢の受け皿、水生生物の鉢の水をまめに交換する。
  • ペットの飲み水用容器の水を交換する。

3 殺虫剤の散布

殺虫剤を散布する場合には、散布中である旨の表示なども状況によりする必要があります。

  • 昆虫成長阻害剤(IGR剤)は、人や他の生物に害が少なく、効果が長続きします。
  • 蚊用のエアゾール殺虫剤を使用する場合は水面に油膜ができる程度に使用します。

薬剤の使用上の注意をよく読み、用法、用量に従い使用します。

4 その他

天敵(金魚、メダカなど)を飼育する。

(写真)天敵(金魚、メダカなど)を飼育する。

出典:国立感染症研究所ホームページ(http://www.nih.go.jp

成虫防除対策の例

1 潜みやすい場所の除去

  • 樹木の剪定や下枝払い、藪・雑草の刈り取りを行う。
  • 湿った落ち葉を除去する。

ヒトスジシマカは湿った落ち葉の上にも産卵する場合があります。

2 侵入、吸血防止

  • 網戸を設置する。
  • 出入口等に蚊取り線香を設置する。
  • 屋外活動するときは長袖シャツや長ズボンを着用する。
  • 屋外活動するときは忌避剤を使用する。
  • 屋外活動するときは裸足でのサンダル履きは避ける。

3 殺虫剤の散布

蚊成虫防除用殺虫剤による成虫の駆除は一時的には効果がありますが、長続きはしません。人や他の生物への影響も考えられますので、他の対策と合わせた補助的な利用が求められます。また、散布前後の3日間は、散布日時、散布法や薬剤の種類等の情報を掲示し、回覧板や掲示板などで地域の住民の方々へ周知することも必要となります。

【参考】デング熱の正しい知識について

デング熱は、世界中で100カ国以上の国で発生し、毎年約5000万人から1億人の患者が発生しているとみられています。

蚊を介した感染症の流行地域(アジア、中南米、アフリカなど熱帯・亜熱帯地域)を海外旅行等で訪れるときは、蚊に刺されないように十分に注意しましょう。 

蚊に刺されても、必ずしもデング熱に感染するわけではありません。また、感染しても症状が出ないことも多くみられ、さらに重症化する場合はまれです。

蚊に刺されてから3日から7日程度で、高熱のほか頭痛、目の痛み、関節痛等の症状が見られればデング熱の可能性もあるため、早めに医療機関を受診してください。

デング熱は人から人へは感染しません。

デング熱の原因となるデングウイルスは、デング熱に感染した人の血を吸った蚊(日本ではヒトスジシマカ)の体内で増え、その蚊がまた他の人の血を吸うことで感染が広がります。

関連情報

【参考】ジカウイルス感染症に関する情報提供について

中南米を中心に、ジカウイルス感染症が多数報告されています。

ジカウイルス感染症は感染しても症状がないか、症状が軽いため気付きにくいこともあります。

海外の流行地域において、蚊に刺されてから数日後に、軽度の発熱、発疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛、倦怠感、頭痛等の症状が見られた場合は、医療機関を受診してください。

ジカウイルス感染症は胎児の小頭症との関連が指摘されています。

流行地域へ渡航される場合、妊婦の方は特に、蚊に刺されないように徹底してください。
また、流行地域から帰国した男性は、症状の有無にかかわらず、最低4週間、パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中、避妊することを推奨します。
 

このページの内容に関するお問い合わせ先

町民健康課 保健センター 母子保健担当

〒350-0324 埼玉県比企郡鳩山町大字大豆戸183番地1

電話番号:049-296-2530

ファクス番号:049-296-2832

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