映画のロケ地 鳩山
この鳩山が映画のロケ地になったことをご存じの方は少ないようです。映画のタイトルは、「馬鹿が戦車でやってくる」。戦車と書いてタンクと読ませるようです。
監督は何と、「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督で、「馬鹿シリーズ」第三弾。1964年公開。漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の中で、主人公の両津が「少年時代にこの映画を見、心をうたれたと話すシーンがある。これは作者の秋本治の体験を代弁させたもので、秋本は自分の好きな映画の一つに当作品を挙げている。」(フリー百科事典ウィキペディアから引用)
映画の冒頭と最後の海のシーン以外は、すべて鳩山の上熊井地内で撮影されたようです。主演男優はハナ肇、主演女優は岩下志摩。そのほか飯田蝶子、犬塚弘、花沢徳衛、菅井一郎など往年の名わき役が並びます。
岩下志摩演ずる村の長者の娘役の描き方は、のちの「男はつらいよ」シリーズのマドンナを彷彿させます。この作品が「男はつらいよ」シリーズの先がけといわれるゆえんです。
その「男はつらいよ」シリーズの撮影はほぼ全国で行われていますが、高知、富山、埼玉県の3県では撮影が行われていません。山田洋次監督作品全体に広げると埼玉県でもロケ地はあり、そのロケ地はこの鳩山なのです。町立図書館にDVDがあります。ぜひ一度ご覧ください。